■ガリレオとフィボナッチ数列(その2)
東野圭吾「ガリレオシリーズ」のワンシーンである。
犯人がTVモニターに何かの数列を猛スピードで流していく。
主役はそれはフィボナッチ数列であることを突き止める。
しかし、そこに罠が仕掛けて合って、それはフィボナッチ数列ではないのである。
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フィボナッチ数列とリュカ数列は両方とも同じ漸化式をみたしているので、鑑別は紛らわしいのである。
それではどうやって鑑別すればいいのだろうか?
実は簡単は鑑別法があって、無限に多くのフィボナッチ数は0で終わる(それらはF15nの形になる)。
いっぽう、リュカ数はただ一つも末尾が0で終わることはないのである。
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(証)2^nLn=(1+√5)^n+(1-√5)^n
2^nLn=Σ(n,k)(√5)^k+Σ(n,k)(-√5)^k=Σ(n,2k)5^k
これはある整数mに対して2^n-1Ln=1+5mであることを意味する
ある整数についてLn=0(mod 5)と仮定すると、1=0(mod 5)となり、矛盾
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