■行列式の計算(その49)

 2つのベクトルa↑,b↑を基底とする平行体(平行四辺形)の面積は,外積は

  a↑×b↑

3つのベクトルa↑,b↑,c↑を基底とする平行体(平行六面体)の体積は,スカラー三重積

  (a↑×b↑)・c↑

すなわち,外積a↑×b↑とベクトルc↑の内積で与えられます.

 |a↑|=a,|b↑|=bとすれば,平行四辺形の面積は,

  S=absinθ

ですから,

  S^2=a^2b^2(1−cos^2θ)

    =|a↑|^2|b↑|^2−(a↑・b↑)^2

    =|a↑・a↑  a↑・b↑|

     |b↑・a↑  b↑・b↑|

 同様に,平行六面体の体積は

  V^2=|a↑・a↑  a↑・b↑  a↑・c↑|

     |b↑・a↑  b↑・b↑  b↑・c↑|

     |c↑・a↑  c↑・b↑  c↑・c↑|

で与えられます.

 これらのように,内積の行列式で定義される行列式をグラムの行列式(グラミアン=|ai↑・aj↑|)といいます.平行体の面積・体積はグラミアンの平方根に等しくなるというわけです.

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