■ヴェント行列式とフェルマーの最終定理(その2)

【1】ヴェント行列式の整除性について

 巡回行列式

   [(n,0),(n,1),(n,2),・・・,(n,n−1)]

Wn =[(n,n−1),(n,0),(n,1),・・・,(n,n−2)]   [(n,n−2),(n,n−1),(n,0),・・・,(n,n−3)]

   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

   [(n,1),(n,2),(n,3),・・・,(n,0)]

[1]nが6の倍数のとき,そのときの限り

  Wn=0

[2]n=p−1,pは奇素数のとき,多くの素数を約数にもつ.また,このとき,p^p-2はWp-1の約数になる.

[3]p^p-1はWp-1の約数でなければ,

  x^p+y^p=z^p

となる整数(x,y,z)は存在しないことが知られている.

 [参]チャンバーランド「ひとけたの数に魅せられて」岩波書店

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1894年、ヴェントはソフィー・ジェルマンの考え方に従って、興味深い定理を発表した。後でわかったことが、これは本質的にソフィー・ジェルマンの定理と同値であるが、それ以外にも面白い関連がある。

この行列式Wnは1のn乗根、ξ0=1,ξ1,・・・,ξn-1としたとき、Wn=Π[(1+ξj)^n-1]に等しい

W2=-3,W3=2^2・7,W4=-3・5^3,w5=-3^7・5^3・17^3

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