■直観幾何学研究会2026(その3)

私は2次形式ax^2+bxy+cz^2とフィボナッチ数の話や不定方程式x^3+y3+z^3=3の整数解が(1,1,1),(4,4,-5),しかし、第3の解は人間技とは考えられない

x= 569936821221962380720

y=-472715493453327032

z=-569936821113563493509

で与えられることなど話をしたのであるが、岡本健太郎先生(和から株式会社) より、トリボナッチ数は3次形式と関係しているかどうかを質問された。面白い質問である。

ねじれ立方体の頂点の計算では3次方程式r^3=r^2+r+1が現れるが、これではトリボナッチ数列の特性解であっても、数列解にはならない。すぐには答えられなかったが、ほどなくいくつかの例を思いつくことができた。

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[1]ラマンジャンの発見したフェルマーの定理のニアミス例

an^3+bn^3=cn^3+(-1)^n

{an},{bn},{cn}は以下の母関数によって決定される。

Σanx^n=(1+53x+9x^2)/(1-82x-82x^2+x^3)

Σbnx^n=(2-26x-12x^2)/(1-82x-82x^2+x^3)

Σcnx^n=(2+8x-10x^2)/(1-82x-82x^2+x^3)

これで、ニアミス解が無限に存在することがわかる。それぞれの数列の最初のいくつかは

a0=1,b0=2,c0=2

a1=135,b1=138,c1=172

a2=11161,b2=11468,c2=14258

a3=926271,b3=951690,c3=1183258

a4=76869289,b4=78978818,c4=98196140

a5=6379224759,b5=6554290188,c5=8149096378

以降、私の計算機のスペックでは計算不能となった。

見事ではあるが、どうやって求めたのか誰もが不思議に思われるだろう。やはり、ラマヌジャンは天才だった・・・と一言では片付けたくなっかったので、これらの式に陽に現れていないimplicitな部分を考えてみた。その結果、一般化されたトリボナット数列か隠れていることがわかった。

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[2]正四面体の中の正方形

正四面体の4面に各1個ずつ点を取り、4点を結ぶ。それが正方形になるようにせよ。この問題では多くの人が不可能と答えるが、答えはまったく逆、無限にある。もちろん最大のものはただ一つである。

コクセターは正五胞体の5胞に各1個ずつ点を取り、5点を結ぶ。それが正五角形になるようにせよという問題を出した。その問題はさらに高次元化することができて、n次元正n+1胞体の各胞に1個ずつ点を取り、n+1点を結ぶ。それが正n+1角形になるようにせよ。

n次元の解が求まればn+1次元の解もわかるという漸化式の形で答えるのがよいであろう。この漸化式も一般化されたトリボナッチ数列になる。(3次方程式となるが、3次形式といえるかどうかはわからない。投影した図が切り絵に向いているかどうかもわからない。)

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私の人生のなかでかかわった問題で、トリボナッチ数が現れたのはこの2問だけである。フィボナッチ数などの漸化式un+1=Mun+Nun-1では一般項に無理数が現れるが、解自体は整数になる。、一般化されたトリボナッチ数の漸化式un+1=Lun+Mun-1+Nun-2では虚数単位iが現れるのでその分やっかいである。 調べてみたところ、そのような問題はまだあるようだ。「トリボナッチ数と3次形式」というタイトルで発表することも考えられる。いいお題をいただいたと思う。

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